宮城県石巻市の沿岸でわかめや昆布を中心とした養殖をしてまいりました。東北最大の河川、北上川の流れと東北が面する太平洋、三陸の海の流れが激しくぶつかり合う十三浜の厳しい環境が極上のわかめ昆布を生み出しています。そんな十三浜の漁場を津波が襲いました。2011年に東日本大震災でおきた津波により漁師として必要なものをすべて失いました。収穫中だったわかめも収穫前の昆布も養殖のために設置していた仕掛けもわかめと昆布のための専用の船も。当初は漁師に戻れる状況ではなく、ガレキ撤去や土木関係の仕事をするしかありませんでした。それでも再び漁師になる決意をしました。新たな挑戦を始めていくなかで宮城復興局などが企画する被災企業支援事業の後押しを受け、十三浜で取れる極上のわかめを最大限に活かしたわかめ餃子が誕生しました。わかめに加え甘みと歯ごたえが一級品でミネラルも豊富な十三浜の昆布も復活しました。今のマルイチ西條水産があるのは、皆様のお力添えがあったからこそ。わかめや昆布を食べてくれる方がいるから、どんな時でもがんばってこれました。つらい経験も、うれしいことも、美味しいわかめも皆様と分かち合っていきたい。これからも変わらず品質にこだわり続けてまいります。十三浜ブランドの一級品の品々を楽しみにしてくださっている皆様のために。 今後ともよろしくお願いいたします。