明治初期の頃に建てられた2階建ての古民家です。
当時の姿を残しつつ、暮らしに合わせて部分改修しながら住んでみえました。
しかし、元々の建物は昔のまま・・・今の暮らしに合わない部分が多々あり、
「古民家の良さを生かしながら、心地よく暮らせる家にしたい」
という思いでご相談頂き、大規模改修を行いました。
もちろんコンクリート基礎は無く、昔ながらの石場建てだったため、
「揚屋(あげや)」という建物全体を持ち上げる工事を行い、
新しくコンクリート基礎を作りました。
天井を剥がすと、暗く見えなかった部分に立派な丸太の梁組みが現れ、
古民家だからこそ味わう事のできる、開放的で、落ち着いた雰囲気の空間となりました。
床、壁、天井には断熱材を入れ、一番の悩みだった「寒さ」も改善されました。
元々あった「水屋箪笥」をキッチン収納にリメイクしたり、
和室についていた「釘隠し」を2階手摺のアクセントにしたり、
階段として利用していた昔ながらの箱階段をディスプレイしたり、
お施主様のアイデアで古いものを、可愛らしく生かした空間も魅力です。
今の暮らしに合わないから・・・と建て替えるという選択肢もあるかと思います。
でも、唯一無二の素敵に生まれ変われる古民家は、とっても魅力的だと感じます。